刀鍛冶と息子 (セグメンテーションとターゲッティング)   May 2008
刀鍛冶 むかしむかし、あるところに、とても優秀な刀鍛冶がいました。

彼は、日本のなかでも、5本の指に入るほど素晴らしい刀をつくっていました。
しかし、彼は自分の刀を売ることが下手で、数の限られた人にしか、その価値を理解してもらえない状況だったのです。

その様子を間近でずっと見ていた男がいました。それは、彼の若い息子だったのです。
息子は、自分の父親の刀が素晴らしいにもかかわらず、ほとんどの人には評価されることなかったため、父親のふびんな様子を悲しみながら、ずっと見続けてきたのです。

息子は父親にこう言いました。

「お父さんの刀は、この国でも随一の刀です。なぜ、もっと多くの人に評価されようとしないのですか?」
「私は、刀を作り続けることができれば、それでいいのだよ。」
「ならば、私がお父さんの刀をたくさんの人に知らしめてきます!」

息子は、そう言うと、父親の刀をいくつか手に取って、外に飛び出していきました。

外に飛び出した息子は、大きな街にある人通りの多い場所で、こう叫びました。

「この刀は、とっても素晴らしい刀なんだ!みんな見てくれ!この素晴らしさを!!」

すると、それを聞いた不精ヒゲの男が、息子のところに近づいて行って、こう言いました。

「ここにいる人間は、誰も刀なんかに興味はないよ。」
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この物語で重要なのは、自分の商品を「誰に」売るのか、ということだ。

それは、一般的には「市場のセグメンテーション(細分化)」と「ターゲッティング」と呼ばれる。

つまり、この世界には、多くの人がいて、膨大な市場が存在してはいるが、 自分の商品を必要としている市場は、“本当は“数限られた比較的小さな市場でしかないのである。

この物語で、息子は大きな街にある人通りの多い場所で、宣伝を行った。
しかし、そこは適切な市場ではなかったのである。

彼にとって適切な市場は、刀の需要のあるサムライ、しかも、素晴らしい刀は高級品であることから、 サムライ市場のなかでも、ハイエンド(高級品)市場であることが推定される。

このことを間違ってしまうと、大きな損失につながってしまう。
たとえば、あなたの会社にとっての適切な市場が、「不動産業者」だとしよう(商品は不動産業者向けのシステム開発だとでも想定してほしい)。

もし、息子がやったようなかたちで、都心部の中心で、自社製品のことを、チラシを配ってアピールすれば、売れるのだろうか?
おそらく、ほとんどの場合、コスト倒れに終わってしまうだろう。

なぜだろうか?

それは、そこには見込み客(潜在的な顧客)がいないからだ。
そこにいる人のほとんどは、不動産業者とは縁もゆかりもない、 あなたの会社の商品に人生で一度も触れることのない人たちなのだ。

そこで、あなたの会社が本当にすべきことがわかることになる。
それは、ターゲットである「不動産業者」に絞って、アプローチするということだ(電話帳ででも調べるといい)。
アプローチの方法は、扱っている商品によって変化するので、詳しくは述べないが、 適切なターゲットに対してアプローチしなければ、ビジネスはうまくいかないということなのである。
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